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★2018年6月号


★2017年 夏遠征にて : チロルアルプスの麓、オーストリアの夏の風景
ROLAND-GARROS 2018 で活躍したティエム選手も、こういう所で育った!! なぜ強くなる?





★日本とは逆の事が起きるヨーロッパでの活動

イタリアの ITF25,000ドル / 新しいアンツーカが、冬の数カ月の間に1面出現!!


★選手が必要とするもの

ヨーロッパでプロサーキットの活動をしていると、日本とは逆の事が起きて驚く事しばしばです。

毎週の様に世界中の大会をまわる選手達が望んでいるものは、不要なおもてなし ではなく、もっとシンプルで単純。
まず練習が充分できる数のコート、滞在条件が良く、時間が遅くても食事に困らない事。
練習ボールやストリンギングの条件が良い事。集中して試合にのぞめる時間を与えてくれる事、ぐらいのものです。

単純ですが、遠くからきた人を接待したがる日本では、なかなか巡り逢えない選手としての居心地の良さ!!

ヨーロッパでの活動では、その全く逆の事が起こります!!
彼らのもつ、テニスに対する価値観はどこからくるものなのでしょうか?





★飾らない!! 必要なものは作る!! 守るべきもは変えない!!

フィンランドの ITF15,000ドル / 昨年カーペットだった所にアンツーカが…!!


★最近この一年で…

最近この一年で、去年行った会場に、新しいアンツーカが増設されていたケースが2回。
いずれも、大会でコート面数が足らなくならない様にとの配慮です。

主催者に驚いてその事を聞くと、一言スマートに、Of Course, No Problem!!

大会のスポンサーは、地元の市や町であったり、民間企業であったり様々ですが
彼らにとって、大会や選手が滞る事が、価値観として最も嫌で恥ずかしい事なのです。

アンツーカ1面ですが、日本では、そんな非経済的な事と笑われるかもしれません。
その非経済的な事でも、文化を守るための大勢の人たちの力が、それを可能にしています。





★スマートな役割分担

 当然、主催者やスポンサーは
 世界中から多くの選手が、その大会会場へ来てくれる事
 大会が滞らず、選手達がいい試合をしてくれる事
 また次の大会に、スムーズに向かってくれる事 など
 普通の事が、何よりの誇り!!

 そういう価値観で、静かに見守ってくれている雰囲気です。

 選手は、試合をするのが役割。
 主催者は、大会を準備し、観客と共に、いい試合になる様見守る事が役割。
 地元やスポンサーは、大会中は控えめに、ご協力頂くのが役割。

 そういうスマートで洗練された役割の考え方が
 ヨーロッパでは、どこでも当たり前のスタンダードとなっています。





★文化を守る事=テニスが発展し続ける事

私が、彼らに感じるものは
テニスの文化とその発展のために、何を守り、どうすれば発展し続ける事ができるかを
彼らが、永い歴史から学び、充分過ぎる程知っているという事です。

もちろんその中には、テニスの文化の発展だけではなく
プロ選手やジュニアの強化はもちろん
産業としてのテニスのあり方
大会のあり方、テニスを観戦する文化
など全てが、それこそコーディネートされ調和し含まれています。

まだまだ経験の浅い、日本のテニス文化では
ビジネス主導になり過ぎたり…
逆に、オリンピックが近いからと、勝利至上になり過ぎたり…
みんなで一緒にしないといけない!! と全体主義的に圧迫し統制してみたり…
文化への価値観が、すぐに揺らいでしまう根の浅さ。

仮にグランドスラムタイトルを取ったとしても
ヨーロッパの環境下では、それは年4回、毎回当たり前の事。

それを、日本のテニス文化の悲願とする価値観は、理解はできますが
そんな小さな事で、何かが変わるかと言えば、疑問符。

もっともっと、何十年や百年単位の時間をかけて、学び経験し
その永い時間の中で、試され洗練されコーディネートされた テニスの文化が必要。

ヨーロッパのテニスの舞台とは、そういう所です!!

その様な、調和のとれたテニス文化の地から
たゆまなく世界のTOPが育ってきている事は、まぎれもない事実。
そういう所に、優れた人は育つもの。

遠く離れ、ユーラシア大陸の東の外れに住む私達は
ヨーロッパのテニス文化が持つ調和と経験 を更に学び、日本のテニスの文化の中に
インストールしていく必要があるのではないでしょうか?




オーストリアの TENNIS EUROPE Jr
こんな小さな大会でも
ちょっとした HAPPY がある!!

Written by Daisuke HIRAO
 
 静かさが心に染みこむ
 フィンランドの森と湖













★2018年5月号


★2018年 春遠征にて : 古き良き ネーデルランド の風景
のどかに感じるオランダの風車。その裏には水害との永い戦いの歴史がある。





★テニスは会員制クラブが主流
 ★ヨーロッパの会員制クラブ

 日本ではテニスは公園でするもの?
 おそらく多くの愛好者がそう答えるでしょう。
 
 また上達を望むなら、タイムテーブルが決まった
 スクールに通う事も、考えるでしょう。

 日本で、公共施設にテニスコートが
 普及したのは1980〜90年代。
 ジョギングやエアロビクスなどと共に
 健康ブームの流れの中で、急速に全国に広まりました。

 今では各市に、少なくとも5施設ぐらいは
 公営のテニスコートが、設置されています。

 一方、テニスの文化が日本以上に
 生活の中に染み込んだヨーロッパ。

 テニスはどこでするもの? と聞くと、意外にも
 クラブでするもの!! という答えが返ってくるでしょう!!

 ヨーロッパでは、パブリック制でテニスができる所は
 少なく、テニスクラブに入会し
 そのクラブ会員として、テニスライフを謳歌します。



★会員制+上達のためのトレーニング(スクール)
 ★大人達の会員制クラブライフ

 ヨーロッパでは、会員制テニスクラブが
 テニスを楽しむ所 という事だけでなく
 食事をしたり、夜にはお酒を飲む所であったり
 様々な社交の場を提供しています。

 土曜日には、仲間でテニスを楽しみ
 また、コートサイドでお喋りをしたり
 朝から晩まで、終日過ごしています。

 日本では、会員制と聞くと、堅苦しさを感じますが
 フレンドリーを会則にしているクラブも多く
 入会金や年会費も、さほど高額ではありません。

 会員の誕生日パーティーをしたり
 会員で大会を企画したり
 テニスコート+レストラン=テニスクラブ
 という感じの場となっています。

 日本では、会員制だと
 濃密な人間関係が、敬遠の一因となりますが
 ヨーロッパでは、個人主義はきっちり守られていて
 日本式の、縛られてる感はありません。

 みんなで楽しむけど、個人の選択は尊重する。
 明日、クラブに来るかどうかは、個人が決める事!!

 丁度いい具合の遊び場です。
★ジュニア達のトレーニング(スクール)

ヨーロッパでもジュニアは流石に、クラブライフは少し早すぎますので
スクールに入りテニスを習います。

ヨーロッパでは、レッスンとは言わず、トレーニングと言われます。
小さい年齢のビギナークラスから、選手として強化するアカデミーまで
本格的なジュニア育成システムをもつクラブも多く
それらが、次世代の選手の輩出源となっています。

低年齢であれば、時間は60分程度。
選手のアカデミーでも、平日は120分+土曜日は地元の大会。

ジュニアでは、ただ時間を長くするのではなく
少人数で質を高く というスタイルがほとんどです。



★文化の無いテニスは、テニスではない
 ★ジュニアは、みんなで育てる

 ジュニアの中には、会員になり
 早く学校から帰って自主練習している選手もいます。

 クラブですから、公営コートと違い
 会員どおし顔見知りで、みんながジュニアを
 育ててくれている雰囲気があります。

 そういう中でテニスのマナーも、小さい頃から学び
 ジュニア選手になる頃には
 自然にテニスの文化に則った、選手としての振る舞いが
 できる様になっていきます。


 また14歳ぐらいでは、みんな大人。
 自己責任の考え方で、テニスに取り組めています。

★文化があるからステータスがある/テニスの地位

ヨーロッパでは、会員制クラブにしても、選手育成アカデミーにしても
その活動に、スポンサーからの暖かい支援があります。

もしヨーロッパのテニスが、伝統や文化の無いものだったとしたら
その活動に対する支援はあるでしょうか?

文化があるからステータスがある!!

ヨーロッパのテニスは、日本での 相撲・柔道・剣道 と同じ、何と言っても国技。
その地の精神とも呼べるものなのです。
その様なテニスの考え方の中から、世界のTOP選手が次々誕生するのです。

日本のテニススクールや選手育成は、どうでしょうか?
日本のジュニア選手達は、テニスの文化に則った振る舞いができるでしょうか?

多くの方達が、テニスの活動に、支援の目を向けてくれる雰囲気は
その競技をする人達自身が、作り上げ、守り、高めていくもの。

私はその様な、ヨーロッパにおけるテニスの伝統と文化
そして、それを守ろうとする人達に敬意を表したいと思っています。





自己責任で育てられた
ヨーロッパのジュニア達はみんな大人
話してみれば分かる自立した個性

ここに順応し個性を維持できるかどうか?

みんなで一緒に!! が大好きな
島国育ちの日本人にとって
国際環境下での課題
Written by Daisuke HIRAO

オランダの会員制クラブにて
100年以上の伝統を有す













★2018年4月号


★2018年 春遠征にて : エメラルド色が季節や時間で変化する イタリア/サルデーニャの海
ローマ・カルタゴ・フェニキアと、古代のロマンを感じさせる地中海




★2018年 春季遠征にて : ITF ProCircuit $25000 ITALY
 ★ヨーロッパのプロサーキット

 ヨーロッパの大会と聞くと
 ウインブルドンやローランギャロスをイメージしますが
 その前の段階として、ヨーロッパの選手達が
 しのぎを削り合う場、 ITF ProCircuit が
 春雪解けの2〜3月から、雪に覆われる11月まで
 各地で開催されます。

 大会規模は
 賞金総額25000ドル程度の小さな大会が主で
 会場も民間クラブ、10面あれば大きい方ですが
 本戦選手は、そのままグランドスラム大会に届く
 ハイレベルな選手ばかり。

 また競争相手の選手が、常に更新される層の厚さ。
 まさに、世界のTOPが歩む厳しい現場です。

 ※選手達のプレーを動画でレポートします!!
ITF ProCircuit $25000 ITALY
イタリアで最多の大会数を誇る ForteVillage TennisClub
年間15大会以上開催されています


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★Women's Singles / 両選手とも自国フェド杯メンバーの戦い / 22.Mar.2018
T.ルカス(クロアチア・WTA319位・奥側)
vs J.グラバー(オーストリア・WTA198・手前側)
 ルカス選手は、身長185cmの長身 : フラットな弾道
 グラバー選手は、身長165cm : 3Dテニス

 確かにグラバー選手のGストロークは難攻不落!!
 1stセット、タイブレイクまでは、ミスが数本。
 立体的で広角な攻撃パターンで、ルカス選手を翻弄!!

 しかしフィジカルに勝るルカス選手に徐々に押され
 1stセット:タイブレイクは、ルカス選手がGET!!

 そうなると、メンタル的に有利なルカス選手の
 フラットで叩きつけるボールも、更に伸びてくる!!

 フィジカルが、タクティカルを寄せ付けない
 直近の女子テニスの傾向を示す試合でした。
 


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★Men's Singles / 第1シード 敗れる波乱 / 22.Mar.2018
E.L.ペレス(スペイン・ATP199・手前側)
vs G.E.ブッシュマン(アルゼンチン・ATP803・奥側)
 第1シードのペレス選手は、急遽予選から出場。
 午前雨で、ウエットなコートにペースを乱され
 主導権を握り切れず…。

 一方、ブッシュマン選手は、アルゼンチンの20歳新鋭。
 長身を活かしたサーブやGストロークでポイント。
 ペレス選手の隙を透かさずゲームを取り
 落ち着いた巧みなゲーム運び。

 スコア : 6-3 7-5 でブッシュマン選手の勝利。
 男子は、少しの隙でひっくり返る、実力伯仲の世界。
 
 奇しくも負けたペレス選手。
 トレーニングされたスペイン選手のフィジカルにも注目!!


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★Short Break / ヨーロッパで選手活動をしたいなら…
 ★最低限のマナーは身につけておくべし

 自己責任のポリシーが強い欧米。当然テーブルマナーぐらい身につけておかないと冷笑の的。
 ナイフがお皿とこすれて嫌な音? ならまだしも、手で食べたり…、水で流しこんだり…
 日本では許されている日常習慣でも、特にヨーロッパでは、人間性を疑われる事も…。
 ヨーロッパでテニスがしたいなら、Ladies & Gentlemen のわきまえは必須です!!
 意外に忘れられがちなテーブルマナー。身につけておきましょう!!


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例年にない異常気象のサルデーニャ / 雨天続きでもベストを保つ事 / 25.Mar.2018

近くのテニスクラブ
ヨーロッパらしい仮設のインドアがあり
雨天でも毎日練習OK!! 感謝!!


リゾート内には
サッカー場やジムが充実しており
少雨ぐらいはトレーニング可能
今春のサルデーニャは、雨天続きの異常気象。
3月は雨が多い月とは言え、平年降雨量は日本の太平洋側の冬ぐらい。
まあ去年の夏、水不足で大変だった事を思えば、今降れば良いとも言えますが
大会としては日程が進まず、選手達は、緊張の持続が難しい状態。

こういう日程でも、選手達はBESTを保てる様に、自己管理を怠れません。
人工芝のサッカー場(写真)や、ジムも充実していますのでトレーニングはOK!!
練習も、近所のテニスクラブのインドア(写真)を利用(企業秘密を一部公開)。
天候も選手を揺るがす一つの要因。 来週は一転、晴天続きの予報。


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★Men's Singles Final / 第2シードの優勝 / 26.Mar.2018
A.バラージュ(ハンガリー・ATP203位・手前側)
vs T.ベルキーチ(ボスニアヘルツェコビナ・ATP267位・奥側)
 雨天続きの不機嫌な天気も昨日まで。朝から晴天。
 男子決勝は、第2シード vs 第3シード の対戦。

 バラージュ選手は、明日の朝まででも返し続ける
 テクニックと体力を有する生粋のトップスピナー。
 一方、ベルキーチ選手はオーソドックス型スタイル。

 1stセット:
 バラージュ選手が全く崩れる所の無いプレーでGET。

 2ndセット:動画の場面
 ドロップやロブで足を使わせようとするベルキーチ選手。
 バラージュ選手も流石に、少し顔をゆがめるシーンも。
 しかしセットの終盤、ベルキーチ選手の揺らぎ。
 きわどいコースのショットが、わずかにミス。

 耐えきったバラージュ選手が、優勝!!


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★Women's Singles 1R / 第1シード:103位との対戦 / 28.Mar.2018
R.ホーガンキャンプ(オランダ・WTA103位)
vs N.江藤(日本・WTA1150位)



 ヨーロッパでは、15,000ドル と 25,000ドル では、選手が全く違います。
 今大会第1シード:WTA103位との対戦。すごい威圧感!!

 この大会は、ランキングの高い選手やフェドカップメンバーも多くいますが
 全然風格が違い、空気が違う選手。 実際にグランドスラムの常連。
 V.ウイリアムスとも今年対戦している、オランダのTOP選手のひとり。

 どういう能力を持っているか?という観点で研究。

 コア(体幹)の厚みと筋力が、微動だにしない、壁の様な状態。
 その体幹力は、相撲取りぐらいはあるでしょう!!
 また、体勢を崩した状態からでも、きわどいコースに的確に狙える精度。

 サーブ力は、さほど無く、レシーブは可能。
 その体幹力の壁とコントロール精度が、武器の選手です。

 今日は、結構伸びのあるボールが、ベースライン近くに打てていた江藤選手。

 しかし、ホーガンキャンプ選手の体幹力で、全て壁の様に跳ね返ってくる。
 そして壁が、そのままスイングになってボールを爆発的な力で叩きつけ
 オンラインに正確に突き刺さる。

 またそうかと思い、ポジションを下げると、ネット直前にドロップ。

 どうする事もできず、ただ時間が過ぎていく感じの試合。
 自分で打っていったので、強烈なボールのラリー戦で手の握力を消耗し
 後半、腕もシビレ始め、サーブも揺らぎだす…。

 以前WTAで、コンタベイト選手と戦った時と、同じ様な試合の様相。
 ボクシングで言えば、ジュニアライト級 vs スーパーヘビー級。

 その様な圧倒的な状況の中、なんとか4本
 Gストロークのノータッチが取れたのが、次につながるポイントでした。

 ここには、こういう選手が、ゴロゴロいます。
 挑戦したい選手の皆さん、一緒に戦いましょう!!
 


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★Women's Singles 2R / 固めてぶつけるタイプ / 29.Mar.2018
R.ホーガンキャンプ(オランダ・WTA103位)
vs M.ホンコバ(スロバキア・WTA264位)

 昨日の江藤選手の相手。
 WTA103位:ボーガンキャンプ選手のプレー。

 しなってパワーを作るタイプではなく
 固めて体重をぶつけるタイプ。

 フォアーはスピンを作るために
 肩関節のひねりを使っていますが
 バックハンドは完全に固めて、体重をのせています。

 ボーガンキャンプ選手の身長は170cm。
 オランダ人としては、背は低い方。
 関節間が短い選手は
 しなりによるパワーの作り方にも限界があります。
長身の選手の様に、関節間が長い選手は
しなりを充分に使うと、大きなパワーが生まれますが
逆に日本人の様に、関節間が短い選手は、固めてぶつけた方が
大きいパワーが作れるケースもあります。

相手のホンコバ選手は、前週Best4まで進んだ、WTA264位の選手。
なんとか運動能力で食らい付いていましたが
強打の応酬になると、やはり徐々に精度が落ち、デリケートショットも揺らぎ
ベンチで、大きく息を切らしながら汗をぬぐっていました。
相当なボールの圧力を感じていたのでしょう。

ガッチリ型の体型の選手は、ムチの様にしなるより
固めてぶつけて押し切り型の攻撃も、一理あるでしょう!!


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★Short Break / ヨーロッパで選手活動をしたいなら…
 ★身の回りの事ができないなら、海外に出る資格なし!!

 国内にいる時、なんでもお母さん任せにしている選手。
 そういう選手は、海外に遠征しても、たいてい無駄にして帰ってきます。
 遠征に出る前に、まず最低限、身の回りの掃除・洗濯・時間管理・栄養管理 ぐらいはできる様に
 自宅の生活で訓練しておくのが当たり前。 誰かがやってくれる?
 そんな甘えた考えでは、それでなくても費用がかかる海外生活は続けていけません。


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★ARE YOU HUNGRY? / 男子予選 / 31.Mar.2018
賞金無し+審判無し+強風+3回勝てば本戦
 ★ヨーロッパの本物達の戦い!!

 HUNGRY と言う言葉が死語の、最近の日本!!

 自分が決めた事を、できる範囲でやればいい。
 確かにそれで幸せなのかもしれません。

 大会も、国内にいてポイントが取れる様に
 日本人の、日本人による、日本人のための大会が用意され
 今年、少しカットが高くなったとは言え
 まだまだ温室と言わざるを得ない日本とは
 比べ物にならない、ヨーロッパのプロサーキットの環境。
実際この大会は、本戦1R負けなら賞金は、200ドルを少し超える程度。
それでも、グランドスラム予選に届くランキングの選手達がヨーロッパ各地から集まり
ほんの少しの練習コートを取り合い練習し、一戦でも勝ち上がる事に HUNGRY になりながら、活動をしています。

だから強くなる!! これが本物達の戦い!!
君たちは、この世界一厳しい競争環境で勝ち、賞金やポイントを獲得するために、HUNGRY になれますか?

私は、今の日本の選手育成において、最も必要な点は、自分なりでいい、と教育を受けている若い選手達に
その HUNGRY MIND を、持たせ続ける事ができるか?と言う点だと思います。

プレジャースポーツは除いて、厳しい同一基準で競争するのが競技スポーツ。
競技をしている最中に、自分なりに…サーブは3回にしたい…と言っても認めてもらえるはずはありません。

準備されていないから、世界のTOPになれない…のではなく
準備されていないなら、自分で競争がある環境に行けばいいだけ!!
競争が怖いなら…自分なりでいいなら…プロはあきらめるしかない!! そんなに甘いものではありません。

ヨーロッパの選手たちは、日本人が豊かさの中に忘れている、HUNGRY MIND というメッセージを、ガンガン伝えてくれています。



Written by Daisuke HIRAO

イタリアの大会にて
進むべき道を見定める!!













★2018年3月号


★2017年 夏季遠征にて : どこまでも続くフィンランドの森と湖
ここは?ムーミン谷?? と思ってしまうほど、ゆっくり時間が流れる





★2017年 夏季遠征にて : 北欧の ITF ProCircuit

ITF ProCircuit $15,000 ESTONIA
小さなクラブですが観客席を設け
プロの大会の雰囲気を演出しています


ITF ProCircuit $15,000 FINLAND
こちらも小さなクラブ。でも大会としての個性は抜群
やはり個性重視の北欧イズム

 ★ヨーロッパの個人主義

 ヨーロッパで活動していて、日本と異なる点は
 誰の干渉も受けず、自己責任で活動できる点でしょう!!

 ヨーロッパの人達にとって
 個人の価値観は、それぞれ異なっていて当然!!
 というのがポリシー。

 みんなが同じ価値観を持つべき!!
 と考えがちな日本とは、対照的な考え方です。

 ヨーロッパの中でも、個人主義のポリシーが顕著なのは北欧。
 自分と他人は違っていて当然!!
 自分の空間に入り込まないで!! という雰囲気です。

 一般に、他人が近づくと嫌な気持ちになる空間 の事を
 パーソナルスペース と言います。

 バス停で待つ人達の間隔が非常に広い…という話は有名ですが
 特に北欧では皆、広いパーソナルスペースを持っています。

 個人主義の歴史をたどると
 古来、北欧の狩猟民族だった ゲルマン民族 の考え方や
 キリスト教の、全ての人は神の前の一個人 という宗教観
 に、辿りつきます。

 冬、雪に閉ざされる期間が長い、ヨーロッパの気候環境では
 温暖な気候で大勢が、同じ考え+同じ生活の 農耕民族 とは違い
 狩人としての個性が無くては生き残れない
 厳しい 自然淘汰 がゆえの、民族的ポリシーでしょう。
 
 その様な精神世界のヨーロッパで発展したテニス。
 ルールや競技特性の中に多く
 個人主義の要素が含まれています。

 そもそもテニスは、何を競いあっている競技でしょうか?
 テニスの中にある個人主義。 君たちは見つけられますか?
 
 



★テニスの競技特性と個人主義

テニスという競技は、そもそも何を競いあっているのでしょう? 足の速さでしょうか? 力の強さでしょうか?

初心者的には、ボールのコントロール能力 となるでしょうが
選手を極めていくと、ゲームのコントロール能力!! という結論に達します。

テニスは、シングルスはもちろん、ダブルスにおいても、自分のコートで一回だけしか打球できないルールです。
チームでパスしたり、何回かボールを作ってから、相手のコートに返球する競技ではありません。

また、近年のオンコートコーチングルール以前は、周囲からコーチングを受ける事はできないルールで
他人の干渉をシャットアウトし、孤独に何時間も、個人の能力を競いあい
個人的なメンタル能力にも負荷がかかる、厳しい競技です。

これこそ、究極の個人主義的スポーツ と言えるでしょう!!



★個性を尊重するヨーロッパの選手活動

この様な、個人主義的ポリシーのヨーロッパの選手たちは
仮にチームで活動していても、必ず個性は尊重する!! という考え方が基本です。

個性を無くして全体のために…と、日本人的な発想には、決して考えてはいません。
あくまでも個性を最大限に発揮するための集団活動 という考え方です。

また選手育成の方式も、トレーニング(レッスン)は、短時間少人数:1〜3名90分 が基本。
勝ちたい選手は、自分で追加する。 そうでない選手は自己責任。

集団で強制的に行うのではなく、自己責任を持たせ、自分で伸びる力を発揮させる!!
という考えのアカデミーが、ほとんどです。

ヨーロッパに長期留学した際、現地に馴染める選手と、帰国してしまう選手 とでは
この様な個人主義にアジャストできるか? という点が大きいでしょう。


ちなみに、生後2週間で保育園に預けられ
神経系の構築時期を、希薄な人間関係の環境下で育った平尾は、超個人主義(笑)。

日本の様な、干渉社会では、やっぱり窮屈…
ヨーロッパにいると、自分にフィットしている心地よい感覚を覚えながら活動ができます。




電車に乗るのに、改札は無い!!
切符を持っているのは当たり前!!
一々確認されるのは、赤ん坊のよう

個人の自由と責任は、一対のもの!!
ヨーロッパでは、何でもセルフジャッジです

 ★個人主義と自己責任

 個人主義と聞くと、何でも自由? と考えがちですが
 そんな事をしていたら、社会が崩壊してしまいます。

 個人主義と自己責任は、一対のもので無くてはなりません。

 自分で社会の規則を守る事ができるから
 自分で考える+自分で決める 権利がある。

 ヨーロッパでは、この考えで子供の時から育てます。
 その考えを顕著に表している事例を紹介します。

 ヨーロッパの鉄道には、切符をチェックする改札はありません。
 都市間の電車でも、地下鉄でも、改札は無く
 ポケットから切符を出さずに、プラットホームに入れます。

 そう聞くと、無賃乗車できるのでは?と考えてはいけない!!
 車内で、不正が見つかると、高額な罰金が科されます。

 改札が無いのは、電車に乗るなら
 切符を持っているのは当たり前!! という考えから。
 
 君達の普段の生活。 自由と責任は、両立できていますか?



★テニスを生み育んだヨーロッパの歴史と個人主義

ヨーロッパの個人主義とテニスの関係。 しっかり学んで頂けたと思います。
第1回+第2回と、ヨーロッパのテニスの、歴史やポリシーを学びました。

その予備知識をベースにし、ヨーロッパのテニスを学ぶ 事が、その理解度にとって大切な要素となります。
第3回以降の、ヨーロッパのテニス を学びましょう!!



Written by Daisuke HIRAO

練習後フィンランド式
サウナに挑戦…














★2018年2月号



★2015年 春季遠征にて : コロッセオ/ローマ
「すべての道は、ローマに続く」 ヨーロッパの歴史の舞台は、やはりすべて、ここへたどり着く!!




★2015年 春季遠征にて : フォロ・イタリコ/ローマ
ATP WorldTour 1000 + WTA Premier 5 : ROME の会場
 ★テニスは、彼らにとって、歴史の舞台である!!

 日本でテニスに取り組むジュニアの皆さんにとって
 テニスとは、どの様なものでしょう?

 選手として頑張っている君たちにとっては
 もう習い事では無いはず。
 プロを目指し全てをかけるもの!!
 と言ってくれる選手も、いるかもしれません。

 では、ヨーロッパの人たちにとって、テニスとは
 どのようなものでしょう?

 ・プロとしてお金をかせぐ手段??
 ・プロを目指し、ジュニア時代に取り組むもの??
 ・学校の体育や部活動??
 ・趣味や娯楽??

 競技の選手であれ、愛好者であれ
 ヨーロッパで、テニス人から感じるものと
 日本で、テニス人から感じるものとでは
 私は、少し違ったイメージを感じます。

 彼らにとって、テニスとは
 100年や200年の時の永さでは、とても語れない
 彼らの歴史の舞台そのもの。
 強く永く太い、何千年もかけてヨーロッパの大地に根を張った
 巨木の様な、愕然たる印象を覚えます。


★テニスの歴史を学ぼう!!

近代テニスにおいては、英国のウインブルドンや、フランスの全仏オープンが、大会としてのルーツと言えますが
フランス革命時の、「テニスコートの誓い」 にも登場する様に、テニスの歴史は、もっと古く
テニスそのものの起源は、中世フランスの貴族の遊戯:ジュ・ド・ポーム とされています。

また、ラケットの語源はアラビア語とされ、10世紀前後、ヨーロッパに進出していた イスラム王朝 の影響もあるという説もあります。
そこまでさかのぼると、日本では平安時代。

いや!! イタリアをこよなく愛する平尾の超説では、やはり!! 古代ローマでは??

実際、5セット(タイブレイク不採用)、テレビ中継以前のテニスのルールは、フランスや英国の貴族文化の名残と言うだけでなく…
ワイン や ピザ でランチに5時間の、イタリアの風土にも、よくマッチしています。
※平尾の勝手なイメージ

実際に古代ローマ時代、コロッセオ で、テニスの様な競技がなされたという記録はありませんが
民衆が集まり、食事をしながら、意外に社交場でもあった、古代ローマの競技場の雰囲気と
何時間もコートサイドのベンチで、お喋りや飲食を楽しむ、一般的なヨーロッパのテニスクラブの雰囲気と、共通しているかもしれません。
※コロッセオは、血なまぐさい剣闘士の戦い の印象が強烈ですが、そればかりではなく、民衆の社交場としての役割もあった(実話)

少なくとも、競技を見る文化/見せる文化 の発展は、古代ローマ を無くして語れないでしょう。

ローマの時代〜ゲルマン人の大移動〜イスラムの進入〜十字軍の時代〜ルネサンス〜大航海時代〜絶対王政〜産業革命 と
テニスも、ヨーロッパ史と共に、その歴史を歩み、また世界中へと広がりました。

何千年も前から、彼らがテニスを作り上げてきた歴史の歩みと、それに対する考え方
テニスは、こうあるべきもの!! というプライドは、揺るがないし、変わらない!!
いや!! 変えてはいけないもの!!

みんなが選手として取り組んでいる日本のテニスは、どうでしょうか?

テニスとは、彼らにとって、歴史の舞台である!! その意味を、しっかり学んで頂けたと思います。

Written by Daisuke HIRAO

ローマのピッザリアにて…